第十九話            「道中」
フェイン「随分歩いたな…これで一週間がたつぞ。」
クロウ「俺達が本気を出せば五日目で森に着くがな。」
フェイン「…………身も蓋もないことを言わないでくれ。」
クロウ「大体このペースで行くと、後五日ちょいぐらいかかるな。」
つまり二人のペース(アークとクロウ)の約二分の一の速度でしか動いていないのである。
はっきり言って体力的にも遠く及ばないのである。その気になれば置いてってもいいのだが、わざわざ合わせてくれているのは二人の情けと言った所か。
それにこの辺りだと夜になると「ファング」と言う狼のモンスターが出るのだが、クロウやアークは半径五メートル以内の殺気には気付くから、それほど危険ではない。それに昼歩いている時は四六時中クロウかアークが気を放っているから近付いてくる敵は殆どいない。たまに出てくる「よろいとかげ」や「雷光ボタル」や「ハンタースコーピオン」はアークかクロウが瞬殺していた。








――三日後八時半・森の入り口――
クロウ「思ったよりかなり速く着いたな………。」
フェイン「相当ペース上げたからな。」
フェインが言っている通りかなり速度をあげここに来ている。
フェイン「それにしてもここってどうやって通るんだよ……。」
道が木によって塞がれているのである
クロウ「まあ見てろ」


クロウは入口の方に歩いて行った。
声「部外者は『神木の枝』を提示せよ。」
クロウは黙って懐から『神木の枝』を取り出し提示した
声「よろしい。」
木が開き通れるようになった。
そしてクロウが入るとまた閉まった。
アークも同じことを言われ同じ対応をした。





クロウ「どうした?お前等も早く入ってこい」
フェイン「あっ、ああ……。」
フェインが入口のほうに歩いて行った。

声「部外者は『神木の枝』を提示せよ。」
フェイン「あいよ。」
フェインは『神木の枝』を提示した。
声「よろしい。」
フェインは中に入った。
フェイン「シルフィア、お前も早く来い。」
シルフィア「分かった。」

声「部外者は『神木の枝』を提示せよ。」
シルフィア「あいよ………………ってあれ?」
声「どうした。お主は持っておらんのか?」
フェイン「どうした、シルフィア。」
シルフィア「どこに入れたか忘れちゃったの。ああここでも無い。あれでも無い。これでも無い……。」



















――二時間後――
シルフィア「あった―――――――!!」
声「よろしい。」



三人は不満そうな顔をしていた。
シルフィア「あれ?みんなどうしたの?機嫌悪そうだけど。」
クロウ「そりゃあ誰でも」
アーク「無意味に二時間も待たせられりゃ」
フェイン「腹も立つって物でしょ。」
シルフィア「気にしなーい気にしなーい。」


バキッ!!

フェインのアッパーがシルフィアに炸裂しきれいな放物線を描いて飛んで行った。
クロウやアークは殴る価値がないと言って、さっさと先に進んでいた。





作者後書き
必死に入れたギャグだけどはっきり言って全然ダメ。(だと思う)
やっぱりギャグは苦手だ。と言って逃げるわけにもいかない。
ヤマチュウさんの様には行かない。当たり前のことだが。
それぞれの小説に要求する物って違うと思いたい・・・・・・。

シュンの一言:いや、ネタは問題ないのだが・・・どこに枝は有ったのかとかそーゆー基本事項を書いて貰いたいシュンですOTZ