第十二話  「暗殺部隊」

???「お主に来てもらったのは他でもない、あの山の中の義勇軍に若くて有望そうなのが出てきてな。」
呼ばれた男「んでそいつらを暗殺しろと。」
???「その通りだ。今ならまだお主でも斃せるだろう。いけっ!!」












フェイン「うー二日酔いだぁ〜〜。」
シルフィア「うー頭痛い…。」
ヤマチュウ「ううううーー。」
ニーシェ「ぐえー…。」
揃いも揃って飲みすぎなのである。





―1時間後―
漸く体調が戻ってきたバカ4人組は外に出て調練に行こうとする。
その前に散歩に出かけた。死体は既に片づけられており、昨日までの戦場とは思えないほどである。
川の近くに行った。顔を洗う。
とその頃に
???「漸く見つけたぞ…。」
何か言っている人がいる。杖を持っており空色の髪をした中年のおっさんが立っていた。
フェイン「変な恰好したおっさん…」
変な恰好というのは、葬式でもないのに黒装束なのである。
ギアノーク「やかましい!わしにはちゃんと名前と肩書がある。帝国軍暗殺特攻部隊隊員ギアノークだ!!そしてこの恰好を馬鹿にする奴は許さーん!!」
ヤマチュウ「話が飛躍しすぎだ―――!」
ギアノーク「フロスディア!!」
ヤマチュウのツッコミを無視してギアノークは氷の中級術フロスディアを唱えてきた。
大きな冷気の塊が4人を襲う。
フェイン「ブラスト!!」
フェインがブラストを唱えて相殺しようとする。しかし所詮は初級術、中級術に敵うはずもなくかき消され
4人の体が凍りつく。
ギアノーク「他愛ないのう…」
ギアノークが杖を振りかぶり…
ヤマチュウ「ブロウ!!」
吹っ飛ばされた。
4人はギアノークが来る前に、川に飛び込んで体の氷を溶かした。
フェイン「これじゃあ体が持たないぞ…。」
ギアノーク「フロスト!!」
ヤマチュウ「ちっ、ブロウ!!」
ヤマチュウがブロウで相殺しようとする。だがヤマチュウの術ですら敵わない。
ニーシェ「ウェブルア!!」
一つ目の冷気は波に飲み込まれた。このままギアノークを飲み込み…
ギアノーク「フロスディア!!」
波が凍った。このままでは防戦一方となり負けてしまう。
ギアノーク「フロスディア!!」
何とか回避した。
ニーシェ「キエアル!!ウェブルア!!ウェブルア!!」
ニーシェがキエアルとウェブルア二発を同時に使って水の竜巻を作り出す。
これなら水が絶えず動き続けるので冷気の術は通じ難い。さらにここは川の近くだからその水も利用して巨大化する。さらに冷気の術が通じ難くなる。
ギアノーク「ぐうおぉぉぉぉぉ……。」
さしものギアノークも巨大化した水の竜巻は避けきれず巻き込まれ吹き飛ばされた。これで2…
ギアノーク「己このガキどもがぁぁぁ!!」
倒れなかった。そしてキレた。
ギアノーク「フロスディア!!フロスディア!!フロスディア!!」
フロスディアの三連発である。
ズドーン!!
4人全員が食らい虫の息になった。
ギアノーク「手こずらせおって…。」
ギアノークが杖を構えて振りかぶる。
フェイン(俺は…ここで終わるのか?ここまでの男だったのか?そんな筈は…)
ギアノーク「うおおおぉぉぉぉ!!」
杖を振り下ろす。
フェイン(無い!目覚めろ!俺の力!)
フェイン「ブラスディアァァ!!」
大きな火球がギアノークを飲み込む。
ギアノークは当然超至近距離で食らったのだから、火だるまになり吹っ飛ばされる。
ギアノーク「くっ…こんなガキにやられるとは…。」
フェイン「……。」
ギアノーク「まあ良い…。わしは…特攻部隊の中で最弱だからのぉ…。この先より強い…奴と戦い……己の無力を…噛みしめるがいい!」
フェイン「……。」
ギアノーク「クククッフフフフ…ハーハッハハハハハハ!!」
不気味な高笑いとともに、ギアノークは炎の中に消えていった…。



作者後書き
フェインの力の一部が目覚めました。あくまで一部です。全部ではないです。(当たり前の事だが)
まだまだ強い相手もいますし、彼が言った通りギアノークは部隊内最弱です。
フェインの強さが大きく飛躍を遂げるのはそう遠くないと思います。(他の奴等が強くいつ強くなるかは分からない)

シュンの一言:こいつ結局ただの三下じゃん!特に最期の台詞!!!w