第四話   「戦う理由」

ヤマチュウと会ってからはや二日。
休みの日である。今日は一日休んで英気養うんだとか。
ヤマチュウ「そういやお前なんで戦いに身を投じようと思ったんだ?」
突拍子も無いことをヤマチュウが聞いてきた。
フェイン「えっ・・・何でいきなりそんな事聞くんだ?」
ヤマチュウ「気分。」
フェイン「そうか。そう言えば、シルフィアにも話していなかったなあ。この際だ。教えてやる。」
そういってフェインは話し始めた。
フェイン「俺には妹が居たんだ。」
ヤマチュウ「居た、という事は・・・」
フェイン「ああ・・・四年前に死んでいる。」





四年前・・・
フェイン「おー痛い。」
フェインの妹「またお兄ちゃん無理したの?まったく・・・。」
と言いながら妹が傷に包帯を巻く。
フェイン「遊んでいたらさ、崖から落っこちちゃったんだよ。」
フェインの妹「もうちょっと前に注意しなよ。」
そんな事を言い合いながらいつもの夕方が始まる・・・。

晩御飯を食べた後フェインは風呂に入った。
フェイン「ふー疲れが取れる。」
フェインの妹「お兄ちゃん、着替え置いとくよー。」
風呂の外から声がする。
フェイン「おーう悪いな、いつも。」
風呂から上がって牛乳を飲んでいると・・・
フェイン「あれシルフィア、何でお前ここにいるの?」
フェインの妹「お兄ちゃん・・・もしかして自分の誕生日忘れている
の?」
フェイン「あっ・・・そうだった。」
今日はフェインの誕生日である。
シルフィア「全くドジねえ。まあそう言う私も、セリアちゃんに言われるまで気付かなかったんだけど。」
申し遅れていたが、彼の妹の名前はセリアと言う。
セリア「忘れないでよ自分の誕生日ぐらい・・・。」
フェイン「悪い悪い。」
セリア「まあそれはそーとはいこれプレゼント。」
と言って手渡してきた物は
フェイン「これは・・・・・・、手縫いのお守り?それともう一つ袋に入っているのは・・・・・・何だこれ?」
セリア「応急手当の用具一式。そのお守りはこれ以上怪我しないようにって言う願いを込めて。応急手当の用具はもし怪我した時に傷が悪化しないようにするため。」
フェイン「ああ、ありがとう。」
シルフィア「で、私はこれ。」
フェイン「剣術練習用具・・・か。ありがとう。」
その後、暫く三人で談笑しながら時を過ごした。
そして夜十時になったのでシルフィアは家に帰った。

直ぐにセリアも風呂に入り、寝支度を整え子供部屋に入って布団を敷いて寝転がった。
セリア「ねえお兄ちゃん」
フェイン「ん?」
セリア「これからも無事でいてね。」
笑顔でセリアが言った。
フェイン「ああ。」


言うと直ぐにセリアは可愛い寝息を立てて寝始めた。
フェインも直ぐ寝た。



作者後書き
この話ではまだフェインの妹の身には、何も起っていません。
フェインの追憶に二話遣うことに結局なりました。
まあでもこうしないとフェインの妹がどういう女の子かが分からないですし、フェイン自身がどういう感情を妹に対して抱いているかも分からないですし、自分の妹に対して負の感情を抱いている方は感情移入し難いでしょう(多分)。
それと状況説明のために二、三話使うのは決して悪い事ではないと思います。追憶の為にはこの位の話数使わないと何故そのような性格をしているか、よ
りキャラに対する理解が深まりますしむしろ良い事だと思います。

シュンの一言:お守りはともかく、誕生日に応急手当用具もらってもうれしくない気が・・・w