第二話 「義勇軍」

見てみると・・・。看板には「加入者募集」と書いてある。ただし試験を受けなければならない。
フェイン「すみませーん。義勇軍に入りたいんですけども。」
試験官「ほう・・・若いな、何歳だ?」
フェイン「14です。俺もこいつも。」
試験官「得物は?」
フェイン「俺が剣で・・・。」
シルフィア「私が弓です。」
試験官「じゃあ、行くぞ。付いて来い。」
試験場のようなところにまねかれた。模造の剣をフェインはわたされた。
試験官「行くぞ。1本勝負だ。」
フェイン「はい。」
ギィィン!!
剣と剣とがぶつかり合う金属音がした。
模造とは言え、金属である。重量もそれなりにある。
二人が離れて睨み合いが始まった。
二人とも微動だにしない。
試験官「わしが恐いのか?」
フェインは黙ったままである。
試験官「らちがあかぬな・・・。いくぞおぉぉぉ!!」
試験官が地を蹴る。と、ほぼ同時にフェインも地を蹴った。
剣速は・・・フェインの方がやや速かった。フェインの右薙ぎを喰らい、試験官が吹っ飛ばされる。
試験官「ぐおぉぉ!」
試験官が壁に叩きつけられる。
試験官「おー痛い。合格、だな。一次試験だがな。」
フェイン「えっ!」
試験官「二次試験はリーダーとの面接だ。頑張れよ。」
試験官が去っていった。


シルフィアも無事に合格し、二人で面接に行った。
この後、リーダーの部屋の前に着くまで一時間かかったのは余談。
部屋の前で今機密情報の報告を受けている、と言われて近くにあった椅子に腰掛けて待っていた。
それから程なくして報告していた少年が出て来た。
俺達と同じ位の歳だろうか。しかし凄まじい威圧感が感じ取れた。
見たことの無い武器を腰に帯びていた。
フェイン「何だ今の奴・・・。」
入っていいぞ、という声が聞こえた。
二人は慌てて部屋に入った。
リーダーと呼ばれていた男「一応自己紹介しておこうか。私が義勇軍のリーダーである、
アルド・グラインだ。」
フェイン「はい。」
アルド「君らいい眼をしているな・・・。よしっ採用だ!」




フェイン「なあ、随分あっさり決まったなあ・・・。」
シルフィア「まあ、いいんじゃない。」
その後二人は小さな家のようなものを割り当てられた。
フェイン「さて今日はもう寝るか。」
そして目を閉じた。


















作者後書き
さて漸く義勇軍に加入、ここから物語が始まるようなものです。
ちなみに面接の前に出てきた少年はすぐに登場します。
(まああと五話ぐらい後になると思いますが)

シュンの一言:試験官、弱っ!!!